ビジネス数理への誘い
- 作者: 筑波大学ビジネス科学研究科
- 出版社/メーカー: 朝倉書店
- 発売日: 2003/10
- メディア: 単行本
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漱石はロンドンからの帰国直後の1902年に東京帝国大学文学部で「文芸」を科学的に解明しようと試みた世界に類を見ない講義を行った(その講義録をもとに出版されたのが『文学論』や『文藝評論』である)。『文学論』の冒頭「凡そ文学的内容の形式は(F+f)なることを要す。Fは焦点的印象または観念を意味し、fはこれに附着する情緒を意味す」といった文芸の一般モデル化が提案された。普遍性をもつ「観念」表現と属人的な「情緒」表現とのバランスで「文章」で近似しようという発想は、上記の因子モデルと類似しており極めて近代的である。
こんなことを考えて、文学していたんですね、夏目漱石。素直に驚きました。文学者とは皆こうなのでしょうか?それとも、あの時代の文学者がこうなのでしょうか?つまり、観念と情緒を意識的に書き分けて表現しようとしていたのでしょうか?
目から鱗でした。